こんにちは。
堺市で注文住宅・リノベーション・リフォーム工事を行っているニシキホームのハルです。
突然ですが、みなさん「断熱材」ってどんなイメージがありますか?
「冬に寒さを防ぐためのもの?」
「目に見えないし、よくわからない」
「なんとなく全部一緒に見える」
実は、断熱材にはさまざまな種類や性能があり、どんな素材を使うかで“家の中の空気の質”まで変わる、ということをご存じでしたか?
現在、堺市中区で新築工事を行っています。
こちらのお家では、「羊毛」からできた断熱材、サーモウールを採用しています。
このサーモウール、“家の中の空気の質”を高めてくれる、そんな断熱材なんです。

目次
白アリの温床に!?壁の中で起きる「夏型結露」とは
「壁の中で結露が起きる」という話を聞いたことがありますか?
結露といえば、冬に窓ガラスが濡れているようなイメージですよね。
ですが実は、真夏にも壁の中で結露が起こることがあります。しかも、それが家の劣化の原因になることも…。
これを「夏型結露」といいます。
身近な結露で言うと、夏場では、キンキンに冷えた飲み物を冷蔵庫から出すと、容器に水滴がつきますよね。あれが結露です。
たとえば、外気温が35℃、湿度80%。
そんな猛暑日にエアコンを25℃に設定して室内を快適に保っていると、家の壁の中で急激な温度差と湿度差が発生する場合も。
そして、外から壁の中に入り込んだ湿気が、冷やされた壁の内側で水滴になってしまう可能性があります。
これが「壁内結露」。つまり見えない場所で“濡れている”状態です。
内部結露(壁内結露)がもたらす家と人への影響
その結果どうなるかというと…
・断熱材が湿って断熱性能が低下
・木材が腐って、シロアリの温床に
・カビが発生して、空気が汚れる
・健康への影響(アレルギー・喘息など)
などの原因になりかねません。
内部結露(壁内結露)は、住宅の耐久性と住む人の健康を密かに蝕むリスクがあるということです。
日本は夏の高温多湿が厳しいです。(地域によりますが)
梅雨の時期がジメジメしているイメージがありますが、梅雨明け後も多湿です。このブログを書いているのは梅雨が明けた7月後半ですが、この日の堺市の最大湿度は80%ということです。
ですので、壁内結露が発生する条件がそろいやすく、特に高気密・高断熱の住宅では、ちょっとした湿気の滞留が思わぬ被害につながることもあります。
サーモウールが持つ「湿気を操る力」
そこで活躍するのが、断熱材「サーモウール」。
これは、名前の通り羊の毛(ウール)を原料とした自然素材の断熱材です。

こちら、会社に置いている、サーモウールを使用した可愛い羊のぬいぐるみです。
遊んであげると「メェ~」と鳴くので、来られた際はぜひ可愛がってあげてくださいね。笑
このサーモウール、他の断熱材にはない特徴をたくさん持っていて、特に注目すべきなのが「調湿性能」です。
湿気を吸ったり吐いたりする“呼吸するような素材”で、壁の中の空気を自動で調整し、結露が発生しにくい状態を保ってくれます。
高機能断熱材サーモウールの魅力

実際、サーモウールは他の断熱材にはなかなかない、以下のような特徴があります。
✅ 湿気を調整する「調湿性」
温度や湿度の変化に応じて、必要なときに湿気を吸い、乾燥すれば放出する。まさに“呼吸する断熱材”。
そのおかげで壁内の湿気の偏りを防ぎ、結露の発生を抑えます。
✅ 安心の「自然素材」
原料は天然の羊毛。ホルムアルデヒドなどの有害な化学物質は一切含まず、赤ちゃんやペットにも安心して使える素材です。
✅ 高い「断熱性」
羊毛は繊維の中に空気を含んでいて、寒さにも暑さにも強い。冬の暖かさはもちろん、夏の冷気を逃さず、エアコンの効率もアップします。
✅ 「消臭・空気清浄」効果
実は羊毛にはVOC(揮発性有機化合物)を吸着・分解する効果があります。
つまり、壁の中で空気をキレイにするフィルターのような働きもしてくれます。
✅ 防音性にも優れている
繊維が密に絡み合っているので、音の反射や漏れを抑えてくれる効果もあり、静かで落ち着いた住空間づくりにも貢献します。
現場で実感!サーモウールの“施工性”のよさ
実際に現場で施工していても、サーモウールは扱いやすくて安心です。
まず、グラスウールのような「チクチク感」がありません。一般の方がグラスウールなどの断熱材に触れることはなかなかないと思いますが、けっこうな不快感があります。肌に赤みが出る人もいるぐらいです。
その一方でサーモウールは、素手で触っても痛くないくらい、ふんわりと柔らかい肌触り。
また、しっかりと壁にフィットするので隙間ができにくく、断熱ムラが出にくいというのも良い点です。
断熱材の性能は、正しく施工されてこそです。実は断熱材は、種類によって、その効果を発揮するのは施工者の腕によるところがあります。
その点でもサーモウールは信頼できる素材だと感じています。
「自然素材 × 高気密高断熱」で、見えない快適をつくる
今回の新築現場では、構造材には透湿性がある板を採用しています。
さらに、高気密・高断熱設計で、外壁には通気層もしっかり設けています。
この構造的な湿気対策+サーモウールの調湿力が組み合わさることで、
「湿気に強く、長く快適に住める家」をつくることができます。
サーモウールは、こんな方におすすめの断熱材です
- 夏のジメジメや冬の結露に悩んでいる
- ホルムアルデヒドなどのVOC(揮発性有機化合物)が気になる
- エアコンの効きが悪いと感じている
- 自然素材にこだわった家を建てたい
- 目に見えない“空気の質”にもこだわりたい
サーモウールは、目に見えないところで住む人を静かに守る断熱材です。
普段の生活の中で断熱材を意識することはないと思いますが、人、そしてお家自体の健康も支える、そんな存在です。
まとめ|結露を防ぐ、という安心。空気を整える、という快適。

いま、日本の住宅はどんどん高気密・高断熱化が進んでいます。
その一方で、「湿気の逃げ場がなくなって、見えない場所にトラブルが起こる」ことも増えてきています。
だからこそニシキホームは、なんとなく軽く見られがちな湿気のことを真剣に考えています。
そのために、サーモウールのような自然素材の力を活かすことが、これからの家づくりには必要だと感じています。
断熱材は、完成後は見えなくなってしまいます。
でもそこには、毎日の空気を整える、縁の下の力持ちのような役割があります。
お家づくりを考えている方、断熱リフォームを考えている方、サーモウールが気になる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
ニシキホームでは、お家づくり・リフォーム・リノベーションの無料相談を行っています。
代表が不在のことが多いので、ご質問・ご相談がある方はこちらからどうぞ。
▶[お問い合わせフォーム]