こんにちは。家族と過ごす時間を生み出す家づくりを行っている堺市北区の工務店、ニシキホームのスタッフのヒデです。
コロナ禍など様々なことがあり、物価は上がる一方です。建築業界にも影響がでており、住宅の価格も上がっていますよね。お家の購入を考えている方の中でも、選択肢の中に中古のお家購入を考えている方も多いのでは?ということで、“中古の戸建て住宅購入を考える場合に気をつけたいポイント”のひとつ!耐震のお話です!
目次
日本は地震が多い
日本は地震がとても多い国です。
例えば、今後起きる地震として多く耳にする「南海トラフ地震」。そして私の暮らす大阪府堺市には「上町断層帯地震」などがあります。住宅においても地震に備えていることはとても重要です。
堺市防災マップを見てみると、「南海トラフ地震」では堺市全体が「震度6弱」、「上町断層帯地震」では場所によっては「震度7」の地震が起こると記されています。
既存住宅(中古住宅)の耐震基準
既存住宅(中古住宅)の耐震性を分類すると大きく3つに分けられます。
① 1981年(昭和56年)5月までの建物
② 1981年(昭和56年)6月~2000年(平成12年)5月までの建物
③ 2000年(平成12年)6月~の建物
②の1981年以降の建物「新耐震基準」を満たしたお家では、震度6強以上の地震で倒れないこと、そして「建物内の命を守る」ということが目標とされました。さらに、1995年の阪神淡路大震災での反省点からできた、③の2000年以降の建物「2000年基準」になると、基礎構造の規定や地盤調査が義務化されたり、柱と土台などの接合部に対する規定が明確化され、お家の構造がさらに強化されました。上記の3つの中では③の2000年基準が一番地震に強いお家ということになります。
中古住宅を検討される時には「いつ建てられたお家なのか?」をまずは確認して下さい。
既存住宅(中古住宅)の耐震性
上記で分けた3つの建物の耐震性の違いは?
どう違うのか気になりますよね。①の1981年以前のお家ですと、震度5程度の地震に耐えることが目標とされており、震度6以上は想定外でした。②の1981年~2000年まで「新耐震基準」の建物に関しては前途のとおりです。そしてこの3つの建物の中で一番強いとされている③の2000年以降「2000年基準」の建物は震度6強、震度7の地震でも倒壊しないとされています。②の「新耐震基準」の建物と同じで一度の地震では倒壊・倒れないということが目標とされていますが、地震後居住するという所までは目標になっておらず、②③でも居住できないほどの損傷を受ける可能性があります。
(①②③の基準はあくまで建築当時の最低限満たさないといけないの基準のお話です。)
このようなことから、中古住宅を購入することを検討される時には耐震補強も考えておく必要があります。
既存住宅(中古住宅)の耐震工事
まず、知っておいてほしい事があります。それは、耐震補強工事では「耐震等級3」の強さを持たせることがかなり難しいということです。予算に上限なくとなれば可能ではありますが、そうなると新築で住宅を建てる方がコストが下がる場合も。耐震補強工事では「耐震等級2」の強さを目指すことが妥当なラインとなってきており「耐震等級2」の建物は、上記でお伝えしていた③の2000年基準「耐震等級1」が耐えられる地震力の1.25倍の強さには耐えられるとされています。
耐震補強工事を行うためには…
1. 耐震診断を受ける
2. 耐震設計を行う
3. 工事内容を確定させて、工事を行う
私の暮らす堺市では、耐震工事に対して補助金が出ています。
地震に備え、補助金なども是非活用しましょう。
まとめ 気をつけたいポイント
今回は、耐震についてのお話でした。まず大切なことは、そのお家はどれぐらいの耐震性能を持っているのかを築年数で知ることです。築年数で、どの基準の時に建てられたお家かということがわかります。その上で耐震補強を考えることがとても重要です。大切な家族、そして自分自身を守るために耐震は欠かせません!
家の購入を検討されている方、いま一度耐震について考えてみて下さい。中古住宅を購入検討されている方、「この家で大丈夫かな?」などご質問などがあればお気軽にお問い合わせください。
お住いに関して大工建築士がお答えします。
お問い合わせはこちら、又はお電話(072-320-6156)にてお気軽にどうぞ。